昨日の宮迫さんと亮さんの会見やさまざまな報道を見て、ふとフラッシュバックしてきたものがあり、少しだけしたためてみようかと思いました。
もう過去のことですが、今から10年前に一瞬だけ吉本興業で働いていました。
暴露とかしたいわけでもないし、バズらせたいわけでもないので一個人として感じたことを書いてみたいと思います。
書けないことが多いことを前提として、一言だけ言いたいのです。
「吉本興業がブラック企業」とか「闇が深い」とされている感がありますが、働いたことのある身としては一般的なドメドメな企業でした。
私、関西人ですから昔から吉本興業には憧れがあって、まさか自分がこの会社で働くことができるなんて夢のようでした。
だからある程度バイアスがかかっていますが、総じていうと働きやすい企業でした。
私個人としては、他で就労を経験した日本企業のほうがブラックでした。
上司からの圧迫も多々経験してきましたし、むしろ吉本興業は社員に対しては優しかった感じがします。社員さんもすごく聡明な方が多く、笑いが好きな人が集まっていたように思います。
ただ、一つだけ吉本興業に関して言えることがあります。
上層部のほんの一部の考え方がかなり体質が古いのです。
私が働いたのが10年前なのですが、今考えるとどう考えても「パワハラ」といわれるものがあったり、上の方の固定観念が強かったりするのです。
今日のワイドナショーでも松本さんと東野さんは会社の体制や岡本社長に対して苦言を呈していました。「吉本は横暴になっているところがある」とも「タレントありきの会社」ということもおっしゃっていました。
一言で上層部や幹部といってもいろいろな人がいて、温和なかたもいれば過激なかたもいます。最初に大崎社長(当時)にあいさつしたときも緊張でどうにかなりそうでしたが、すごく感じのよい対応をしていただきました。大崎さんは社内でも人格者として通っていました。
ただ、役員の中でも過激派と言われる派閥はすごい。いや、すごかった。
なにをもって「ブラック企業」と認定するのかは定かではありませんが、「働き方」という面ではそれほどブラックではありません。ただ、一部の上層部からの圧力はすごかったことは事実です。
あとは世間的に言われる「反社との関係性」。
これがあればブラック中のブラックですが、こればかりは私がうかがい知れることはありません……。
これは私見ですが、吉本はもはやダウンタウンで成り立っている会社です。
大御所といえばさんまさんや在阪の師匠たちもいますが、存在感という点ではダウンタウンにかないません。
社長の変遷を見ればわかりますよね。
吉野さんの後代からダウンタウンのマネージャーが吉本興業の社長になっています。
大崎さんしかり、岡本さんしかり、そして最近では藤原さんが前クリエイティブエージェンシー社長となっています。
ダウンタウンの影響力はもはや語るまでもないですが、特定タレントのマネージャーが社長に代襲するのはちょっと理解できないです。
そもそも社長は法人を経営するのが仕事であり、タレントをマネージメントしたりコンテンツ制作をする延長上にはないからです。
もし松本さんが本当に「松本興業」を設立するのであればもはや多くの後輩芸人は吉本ブランドよりも「松本興業」をとるでしょう。
「ダウンタウンの元マネージャーである社長」と「松本人志」のどちらをとるかは火を見るより明らかですよね。
私は「ドキュメンタル」というネットコンテンツを全てみていますが、あれに出演する芸人さんは全て松本人志からのオファーだから受けているというのがありありと見てとれます。
おそらく他の先輩芸人からだと断る芸人も出るのではないでしょうか。「ドキュメンタル」ってかなり芸人にとって過酷ですからね。出演の評判も含めハイリスクなので。
明日(2019年7月22日)に吉本興業の岡本社長が会見を開くようです。
でも、もう皆さんの目は肥えていますよね。
宮迫さんや亮さんがあれほど覚悟を決めた会見を開いた後ですから、もはやハードルがかなり上がっています。それこそ社長としての腕の見せ所です。
「会社が用意したQ&Aを練習する」ことを要求したくらいですから、岡本社長は今ごろ必死に各マスコミとの想定問答は練習していることでしょう。
それも含めて皆さんの目は厳しくなっていますよ。
社長というポジションを退く可能性もあるでしょうが、個人的にはまずは真実を明らかにして欲しいと思います。
株主問題や反社問題など様々な問題がありますが、明日の会見次第で吉本興業の行方が決まるかもしれません。
松本さんが言っていたように会社自体が「時代を読み間違えている」ようにも思えます。
もはや「静観」はできません。