新型コロナウィルスの影響により、令和元年度の確定申告が4月16日まで期限が延長されております。
私は既に申告書を提出したのですが、今年の税務計算はかなり難しくなりそうですね。
事業所得、所得控除、医療費控除、配当控除、譲渡所得の分離課税など全部自力で計算しましたが、かなり手間がかかりました。大反省。
不景気がはじまり、財政も厳しくなるのでこれから税務署も厳格になるかと思います。
そんな中、来年の確定申告にむけてこれから行えばいいかと思うことを書いていきます。
今、足元では世界同時株安がやってきました。
とんでもない下落相場になっています。日本株も米株も大暴落。
VIX指数(恐怖指数)も70を超えてボラティリティがすごい。
そして、逃避資産といわれる円や金(きん)も下落している。
このような中、私を含めた一般会社員はどのようにふるまえばいいのでしょうか。
攻めればいいのか、徹底的に守るべきか。
これは私見ですが、攻守どちらも考えないといけません。
その最たるものはリスクをおさえながら資産分散をすることです。
不景気の入口では、多くの人が銀行預金でお金を溜め込もうとしますが、今は考えものです。
たしかに円はかつては安全資産だったので、今のリスクオフ局面では円貯金が強いのがセオリーでした。しかし中長期的にみれば円高要因はかなり限定的になりそうです。
それに、もし東京オリンピックが中止や延期になったら円はどうなるのでしょうか?
円相場を見ると、まだこの要因を織り込んでいないのではないかと思うのです。
だから今こそ節税効果のある「iDeCo」または企業にDCがある場合は「企業型DC(確定拠出型年金)」をフルに使うのが定石になると思います。
iDeCoで積み立てると27万円ほどの所得控除が得られますので、節税効果は大きいですよ。
私は去年iDeCoもDCも加入しなかったので本当に反省しています。
(iDeCoについては後日くわしく記事にしてみようと思います。)
余談ですが、「つみたてNISA」と「iDeCo」は似ているようで全然違うシステムです。
「つみたてNISA」は基本的に所得控除はありませんし、運用益しか非課税になりません。
また、「iDeCo」は原則として60歳までは引き出せないという特徴があります。
ややこしいですよね……。
会社員の弱点がここなんですよね。
確定申告をしなくていいので、税金のことに疎くなりがちなんです。
20代の私がそうでした。
基本的に会社員は毎月の給与から源泉徴収されるので、税金計算が不要なんですよね。
そのうえ、12月になると年末調整で微々たる金額が還付されるので会社に感謝したりするんですよ。今考えると謎すぎます。
そのため、会社員は「控除をあつめる」という意識が薄くなりがちです。
それ以前に「所得控除」と「税額控除」の違いも混同している人もいますが、両者は大きく違います。(住宅ローン控除などは税額控除に該当し、節税インパクトは大きい)
そもそも、所得税は課税所得に対して課されますので、なるべく課税所得を減らしたほうが支払う税金はおさえられるのです。
そして、課税所得というのを分解すると「収入」から「必要経費」と「所得控除」をマイナスして計算します。
徹底的に以下の方程式をマスターしてください。
課税所得を低くおさえるためには以下の3つの方法が考えられます。
1️⃣収入を低くする。
2️⃣必要経費を多くする。
3️⃣所得控除を多くする。
低収入の場合は、これ以上収入を低くするのはけっこうきついんですよね。
残業をしないとかですね……。
だから現実的には必要経費か所得控除を増やしましょう。
一般的に会社員の必要経費は「給与所得控除」となりますが、これはどんどん減少傾向にあります。
そのため、節税するためには所得控除をなんとか増やせないかという意識になるんですよ。
前述した「iDeCo」も所得控除の対象になりますし、「ふるさと納税」もその一種です。
所得をかきあつめる。
これは合法的な節税手段です。
今年こそは所得控除と税額控除を勉強して来年の確定申告に臨みましょう。
私の事業収入は少ないので、白色申告で毎年申告しています。
しかし今回の税額計算は時間と手間をかけすぎました。これも反省材料。
私は前年はエクセルを使って収入と費用の計算をしていたのですが、今年は「やよいの白色申告オンライン」を利用しようかと思っています。
最低限の機能を使えて無料ですからね。こういうツールは利用したほうがいいです。
また、今年の株式市場は荒れ相場ですので損切りした方も多くなることが予想されます。
損失をだした場合は分離課税も申告して3年の繰越控除をもらったほうがいいですね。
関連記事:株式投資で損失が出た場合は確定申告しよう!申告書の書き方もガイドします
確定申告まであと11ヶ月あるので、じっくりと考えましょうか。
iDeCo、ふるさと納税、事業所得、投資などなど。
私たちにはやるべきことがまだたくさんあります。