転職して3ヶ月までに「スモールウィン」を獲得するべき理由

 

気付けばもう7月。
今の職場に転職して3ヶ月経ちました。(コロナ渦の影響で実質的には2ヶ月です)

私はけっこう転職回数が多いので、職場環境の変化にはある程度の免疫があると思っています。ただ、振り返ってみるとはじめて転職したときはえげつない失敗をしました。

その失敗の源は「自分の能力を誇大に見せたい」という焦りと自己顕示欲でした。

 

過去の私
中途入社者はいち早くパフォーマンスをあげないといけない!!

 

その気持ちはよく分かります。
会社での評価を向上させて即戦力だと思わせたいですよね。

でも、ちょっと待って。その考えはいったん捨てましょう。
中途入社者が心がけるべきこと、それは「Small Win(スモールウィン)」です。

 

 

 

 

 

「スモールウィン」とはなに?

成功にはいろいろな表現があると思います。
長期的な視野をもちながらも短期的な成功を目指す「クィックウィン」をはじめ、なるべく早くに成功を導く「アーリーウィン」などが有名ですが、「スモールウィン」とはその名のとおり「小さな成功」を指します。

 

よくマーケティングの世界で「ローハンギングフルーツ」という言葉を耳にします。
日本語でいうと「低いところになっている果実」のことで、簡単に手が届くのでさくっと手に入れることのできる状態のことですね。

つまり、スモールウィンとはこのようなローハンギングフルーツをさくっと取ってしまうこと。

これが非常に重要なのですが、転職者の多くはスモールウィンではなく、ビッグウィンを早々に獲得しようとするのですよね。過去の私もそうでした。そして結局ビッグウィンどころかスモールウィンも得ることができず、職場にいづらくなるという負のスパイラルに陥ってしまうのです。

 

なぜ転職3ヶ月までに「スモールウィン」が必要なの?

これなのですが、転職直後というのは一番モチベーションが高く、外部から来たばかりなので新職場の欠点が見えやすくなるんですよ。

それだけに「よし、私がこの職場を抜本的に改善してやろう!」という意気込みで仕事に取り組みがちになります。

これが全て悪いとは言いません。

でも、よく考えてみると、その職場には以前から働いている従業員がいるわけです。
ひょっとしたら20年選手や30年選手がいるかも、ましてや新卒から定年まで働ききっている方もいるかもしれません。

そんな中、中途入社で入ってきたばかりの方が革命を起こすべく大改革案を提案したら他の従業員はどう思うでしょうか?

 

 

会社員
わしゃこの会社で20年働いておるんや、新人が口出しするのはまだ早いんや

 

やはり快く感じる方は少ないかと思います。
今まで努力してポジションを温めてきたわけですから。

また、スモールウィンを達成することで周囲からの信頼感が増しますので、じょじょに任せられる重要な仕事もアサインされるようになります。
「じょじょに」というのがポイント。

最初はやはり信頼を築かないと仕事をふりにくいんですよね。
スモールウィンの真の目的は「信頼を勝ち取る」ということもあるのです。

 

 

だから、転職者がまず目指すべきは「ビッグウィン」ではありません。
「それ本当に成功と呼べるの?」というような小さな小さな成功でいいのです。

それをなるべく3ヶ月くらいで達成することがベストですね。
なぜ「3ヶ月」かというと、やはり職場に慣れるまでにこれくらいの期間が必要だということが大きいです。

 

たとえば、「誰がキーパーソンか?」問題。

よく誤解しがちなのですが、「役職者(部長や課長)がキーパーソンに違いないから彼らにフォーカスをあてて評価を上げよう」と思いがちですよね。

でも、役職と現場で実際に力を持つ人は異なる場合があります。
いや、異なる場合がむしろ多いですよね。

たしかに部長は決裁権限を持っているかもしれませんが、現場では傀儡という場合もありますし。本当に現場でカギを握っているのはお局様とか長期プレーヤーである場合があります。

そのため、3ヶ月程度をかけて自分が働いている場所では誰がキーパーソンかを見極める必要がありますし、仕事の全体像を見るべきステージなのです。

だからこの3ヶ月で大きな成功をもたらそうというのは非常に危険です。

あえて今までの能力やキャリアを隠して、あえて大きな成功を目指さないというのがじつは職場でうまくやっていきやすいのです。

 

参考記事:障がい者雇用で6ヶ月働いた自分をひたすら褒めよう。

 

どんな「スモールウィン」がいいのか?

では、どのような「スモールウィン」がいいのでしょうか?
たとえば、私が実際に実行したスモールウィンはこの4つだけです。

 

● 朝、定時よりも30分早く会社に来る。
● 朝のあいさつだけは絶対にする。
● 何か教えてもらったら「ありがとうございます。」と言う。
● すぐ返信できるメールには即レスをする。

 

え、そんなに仕事に関係ないじゃん!と思われるでしょう。

でも、これくらいのことでいいのです。
むしろ、これ以上は「ビッグウィン」になってしまうので、このような些細なことで大丈夫。

 

このような社会的常識を確実に実行できることが信頼感につながります。

転職者はやはり最初は「よそ者」ですからね。
「私は常識がありますよ」という証拠を3ヶ月にわたって実証することで「よそ者」から「身内」に変換していくのです。

ビッグウィンを狙うのはそこからです。

私はあと数年で会社員を卒業する予定ですので、もっと早く実践しておけばよかった……。

 

以下、参考記事です!

参考記事:精神障がい者雇用で働くのがつらいときの対処法【基本はハイブリット戦略】

参考記事:私が実際に利用している障がい者転職エージェント4選【おすすめ順】

 

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